etc dream

□街風
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冷たい風が頬を撫でて、少し目に涙が滲んだ。




鮮やかに彩られた街と、幸せそうに歩いて行く恋人達が、季節を映しだす。

こういうところは、日本でもイタリアでも変わらないみたいだ。






ふいに君の笑顔が浮かんで、少し悲しい気持ちになった。






もっと傍にいてあげられたら、
君の声を聞いてあげたら、
もっと違っていたかもしれないのに。





「ったく、女々しいな。俺は。」


わざと口に出して言ってみても、よけい虚しくなるだけだ。





いつか、君の声も笑顔も匂いも、君の存在も、この気持ちさえも、

思い出になるときがくるとしても



もう少しだけ、この気持ちに縋らせて。







今年も、クリスマスがやってくる。






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