etc dream
□守りたいもの
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｢よっ。｣
振り向けば、なぜか傷だらけの想い人。
｢またやられたの？｣
｢またとか言うなし！｣
私の彼は、優しくて争いを好まない。…と言えば聞こえが良いけど、まぁ言ってしまえばいじめられるタイプ。
頬の傷に触れると、彼は少しだけ顔をしかめた。
｢ディーノは私が守ってあげるよ。｣
｢なっ…！｣
｢好きな人が傷つけられるのは嫌だもの。｣
｢……それじゃぁ…、｣
｢なに？｣
彼の小さな呟き。聞こえなくて私は聞き返す。
｢そ、それじゃぁ、カッコわりぃだろ！…惚れた女に守られるなんて……逆、だろ…｣
語尾は徐々に消えていき、ついに彼は顔を真っ赤にしてうつむいた。
｢大丈夫？｣
｢と、とにかくは弱くていいんだよ！オレが守るんだから！｣
いつも、へなちょことか言われているディーノ。
でも、その台詞に私は顔に温度が集まるのを感じた。
｢じゃぁ、そういうことにしといてあげる。｣
｢なんだそれ！｣
終