etc dream

□4現目屋上サボタージュ
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屋上で授業をサボタージュ。
そこで大好きな彼に遭遇して、二人は恋に落ちるのだ。
 
 
なーんて、そんなうまく行くわけないじゃない。
そもそもうちの学校は屋上立入禁止。
せいぜい、保健室がいいところ。
 
 
とか言いつつ、私は屋上へ出るドアの前にてサボタージュ。
何げに死角なんだよね。
……猛烈に暇だけれど。
 
 
「…暇。」
 
 
何するわけでもなく、つぶやくと、階段を上がってくる足音に気が付いた。


やばい。
まさか先生?
 
 


身構えつつ、階段の下をのぞくと、

「あ、れ?」
 
「ん…、あんたもさぼりか?」



足音の主は、生徒だった模様。知らない顔だけれど…
カッコいい。けど、怖い。




「あんたも、と言うと君もですか?」


おずおずと聞いてみたら、

「おう。でもいーわ。先客がいるとは思わなかったから。」




と、思いがけず可愛く笑って彼は階段を下りていく。
 
 
 
「あ……、あーあ。」
 
結局、引き止めることもできずただ背中を見送った。
 
 
世の中そんなにうまく行かないものね。
 






また会えるかな、なんてこっそり呟き恋の馨りを漂わせ、気分だけでも恋模様。
 





やっぱり引き止めれば良かった。
嗚呼、本当に暇…。
 
 






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