■FF7ギャグBL小説■

□イリーナの極秘任務
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某月某日。
神羅ビル、タークスのオフィス。



その日、イリーナは重大な任務を帯びていた。

…といっても自分で勝手に作った任務だが。

その任務とは…





『タークスのメンバー達はどんなシャンプーを使っているのか』



はっきり言って『メンバー達』というのはカムフラージュで、要はツォンさんの使ってるシャンプーが知りたかっただけだ。


昨日、イリーナの使っているシャンプーが切れたので、この際新しいの買うんだったらツォンさんとお揃いのがい〜い♪とかいう恋する乙女丸出しな魂胆からだ。

それならツォンさんに普通に聞けばいいじゃんという意見は却下だ。

そこには大人の事情があるからだ。








「イ、イリーナ…、ちょっといいか?」


どう切り出そうか考えていた時、ちょうどツォンさんが通り掛かり声をかけられた。



「あ、ツォンさん!実はちょっと聞…」


「す、すまんがこれを社長に届けてくれないか…」



ツォンさんはイリーナの話を聞かずに書類の束を押し付けてきた。

よく見ると、何かに耐えるように整った顔を歪めている。



「ツォンさん?!もしかしてまた胃痛ですか?」


「あ、ああ…」


「だ、大丈夫ですか?!」


「ああ…。胃薬を飲めばじき治まる…」


「早く飲んでください!書類は私が届けますから!!」


「す、すまない。頼む……。」



ツォンさんはほっとしたような表情を浮かべると、給湯室へと去っていった。

とにかく今はツォンさんの体調が一番。

イリーナはツォンさんの背中を見送り、質問は胃痛が回復してからにすることにした。

そして社長に書類を届けるべく、タークスのオフィスを後にした。



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