ABYSS
□予想範囲外誘拐事件
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ぱさり。
小脇に抱えていた紙が床に落ちる。
力が入らない。
息が詰まる感覚がした。
詰まる、と言うより息が出来ない、と言っても間違いではないかもしれない。
情け無い。
抵抗も出来ない様だ。
くらり。
立ち眩みとも思えるそれは人工的に、無理矢理引き起こされたモノ。
それと同時に襲う眠気。
彼はそのまま眠気に身をゆだねるしかなかった。
そこに残るのは大量の紙と、二人分の重さの一つの足音。
【予想範囲外誘拐事件】
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