NOVELU
□knocking on the door (最終章)
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変わっていく事が怖かっただけ。
その扉の向こうに、行くのが怖かっただけ。
『knocking on the door』最終章――――
明日に交流会を控えた前日、多目的ホールでは最終練習が行われようとしていた。
壊れた人形は、ラクスによってその日のうちに修繕され、次の日には綺麗になって帰ってきた。
人形で遊んでいた3人は翌日ラクスに謝罪し、スタッフは皆それまで以上に真面目に練習に取り組むようになり……
ラクスに関する悪意を伴う噂も、自然と消えていった。
キラは、春の心地よい風を感じていた。
自分が変わっていく風、
彼女を変えていく風を。