PRESENT NOVEL

□予測不可能なハプニング
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「シン、なんであんたがラクス様のハロを持ってるのよ?」


「なんか故障したとかで、アスランに修理してもらってきたんだよ、俺、昨日までオーブだっただろ?」


「で、今からラクス様のところにお届けに行くわけね……」

「そういうことー」




『予測不可能なハプニング』





会話を交わしながら階段を上がるシンとルナマリアの前方から、書類の山がフラフラと降りてきた。

「何……?」

ルナマリアが訝しむようにそちらを見たとき、さらにその後ろを、銀髪を真っ直ぐに切り揃えた軍人が追い掛けてきた。


「おーい!キラ・ヤマトまたんかー!」

「何?イザーク……僕、重いんだから邪魔しないで」

どうやら、あの書類の山は、いまをときめくエースパイロットにして、現議長の恋人、キラ・ヤマト隊長らしい。

ルナマリアとシンは互いに顔を見合わせた。




「その書類、間違いを発見したんで訂正しに来た。止まれ」

「後にしてよ…兎に角これ、置いちゃわないと崩れそうだよ……」


二人は歩きながら何やら言い争いを始めた。



そのとき


『テヤンデー!』


「あ、こら!…ハロ!」

ハロがいきなり起動し、シンの手から勝手に飛び出した。


『キラ!――ゲンキ!ハロハロハロ』

「あ…っ!キラさん、危ない!」


「え?」


ルナマリアの声にキラが階段を降りながらキョロキョロと周囲を見渡していると、ハロが突然キラへと突進し、足元をビョンビョンと跳びはじめる。

「わわっ…ハロ!?あぶな……―――っ」


「わー!キラさん!」

「キラさん!」

「ストライクー!」


各々の叫びを後に、キラは階段下へと、落下していった。



「た…大変だー!」

すっかり動揺したシンは、マユの携帯を取り出し電話しようとするが、あたりまえだが、通じない。

「何やってんのよ!――救急車!…って違う!とにかく医務室!!!」

「どけい!――俺が運ぶゥ〜!」


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