BSR(short)
□蒼が紅で、紅が蒼で!?
1ページ/7ページ
朝、目覚めると、やけに体が怠かった。
特に腰には鈍痛が走り、立ち上がることもままならない。
おかしい。
確かに昨日は些か張り切りすぎたが、こんなに体が痛むのは初めてだ。
「あー……いってぇ」
そう呟いて、更なる違和感に気付く。
今の声は自分のものだっただろうか。
「あー……あぁ、あー……」
発生練習をするかのように何度か声を出す。
少し掠れてはいるが、この声は間違いなく幸村のものだ。
鏡に自分の姿を映してみれば、その姿も幸村のもの。
恐る恐る盛り上がった布団を捲れば、そこにいたのは体を丸めて眠る政宗自身。
状況整理の結果、入れ替わっていることがわかった。
「wait……何故こうなった」
頭を抱えて考える。
昨日は幸村と鍛練をして、酒を飲みつつ月見をした。
もちろん夜の鍛練も何回かしたが、それだけだ。
特に怪しいものには触れていないはず。
「ぅうん……むにゃ」
幸村が寝返りをうつ。
普段は可愛らしいと思う仕種も姿と声が自分では気色悪い。