dragon tiger

愉快な護衛
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いつもと変わらない一日が、今日も始まる。


しかし、変わったことが一つ。



「…………あの」




気のせいかもしれない。
勘違いかもしれない。



けど、聞かずにはいられない。さぁ、意を決して。




「身長……縮みましたか?」




いつもはもっと見上げる形になるはずなのに、今日の政宗は自分より少し高いくらい。


些か顔も幼くなっているような気がする。



「んー……いや、縮んでないと思うけど」


「そうでござるか?」


「うん、そうそう」



では、この違和感は一体なんなのだろうか。


政宗なんだけど、政宗じゃないような。

なんとも言えない感じだ。



「ぷふっ」



うんうんと悩んでいたら、それがおかしかったのか、政宗が吹き出した。



「な、なんでござるか?」


「いや、ごめん、ごめん。俺のことを梵と勘違いしているみたいだったから」


「ぼん?」


「うん。政宗のこと」


「政宗殿……の、こと?」



なぜ政宗で梵?とか思ったが、それよりも何よりも。



「貴方は何者で……?」


「まぁまぁ、それは後でってことで!」



「いや、後でって……」



「いーから!本当に近い内にわかるからさ、幸ちゃん」



「ゆ、幸ちゃん!?」




なぜ名前を知っているのか。


そんなことはどうでもよくなるくらい、その女子のような呼び方は衝撃的だった。







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