幼なじみと×××
□幼なじみは拠り所
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子供は無邪気に残酷だ。
笑顔で核心を突いて、平気で傷口を抉る。
「まーくんにさわると、おめめがなくなっちゃうからいや!」
「おばけだ!だって、目がないもん」
同じくらいの年の子供にそう詰られる。
安心できる場所であるはずの自宅も、地獄と化していた。
母は自分を疎んでいる。
欠陥を持って産まれた自分を、疎ましいと。
それらは、幼い子供の心を凍り付かせるには十分すぎるほどだった。
だから、他人なんて当てにしない。
傷付くくらいなら、独りでいい。
だんだんと捻くれた性格になっていくのが、自分でもわかった。
それでも腐らなかったのは、ひとえにかれの存在があったからだろう。