幼なじみと×××
□幼なじみは優しい子
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ある日、幼なじみの頬が腫れていた。
「幸、どうしたんだ?その頬」
「あ、いや……なんでもないでござる」
バツが悪そうに顔を俯かせる。
政宗は不審に思いながらも、深く追及することはしなかった。
「けっこう腫れてるな。ほら、これで少し冷やしとけ」
ピトッと頬に冷たいハンカチが当てがわれる。
ひんやりとしたハンカチが、熱を持った頬には心地好い。
「気持ちぃ」
「そりゃよかった」
さらさらと、柔らかい髪を撫でる。
にこにこと微笑む幸村を見つめ、本当に何があったのだろうかと考えた。
『真田幸村くん、真田幸村くん、至急職員室まで来て下さい。繰り返します――』
放課後。
幸村は職員室へと呼び出された。
多分そんなに時間は掛からないだろう。
政宗は今日の課題をしながら幸村の帰りを待つことにした。