幼なじみと×××

□幼なじみは優しい子
1ページ/3ページ




ある日、幼なじみの頬が腫れていた。



「幸、どうしたんだ?その頬」

「あ、いや……なんでもないでござる」


バツが悪そうに顔を俯かせる。

政宗は不審に思いながらも、深く追及することはしなかった。


「けっこう腫れてるな。ほら、これで少し冷やしとけ」


ピトッと頬に冷たいハンカチが当てがわれる。

ひんやりとしたハンカチが、熱を持った頬には心地好い。


「気持ちぃ」

「そりゃよかった」


さらさらと、柔らかい髪を撫でる。


にこにこと微笑む幸村を見つめ、本当に何があったのだろうかと考えた。






『真田幸村くん、真田幸村くん、至急職員室まで来て下さい。繰り返します――』



放課後。
幸村は職員室へと呼び出された。


多分そんなに時間は掛からないだろう。

政宗は今日の課題をしながら幸村の帰りを待つことにした。



 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ