幼なじみと×××

□幼なじみとお勉強
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中学三年生の冬。


受験勉強もラストスパートを迎え、全体がピリピリとしている。


そんな中、余裕な学生が二人。



「政宗、政宗、一緒にケーキバイキングに行こうでござる」


「いいぜ、さっそく行くか」








幼なじみとお勉強










「そういやぁ、幸」


「んぅ?」



フォークを銜えながら、こてんと首を傾げる。


大きな取り皿には様々なケーキがこんもりと盛られていて、あまり甘味が得意ではない政宗は吐きそうなった。


温かいブラックコーヒーを一口啜り


「アンタさ、受験勉強は大丈夫なのか?」


「う"…」



ぐっ、とケーキが喉に詰まってしまい、盛大に咳き込んだ。


政宗が心配して、背中を優しく叩いてくれた。



「その反応だと、全然ダメなんだな」


「うぅ…」



フォークを口に銜えたまま、幸村はコクコクと頷いた。


だって、仕方ないじゃないか。


幸村は成績が極端に悪い訳ではない。


全教科平均的にはできている。


できてはいるのだが、英語だけはどうしても苦手だった。



「気付いたときにはもう手遅れで、わからないとこいっぱい……」


「あぁ、なんだそんなことか」


「そんなことって…俺には大問題でござる」



ムッとして幸村は政宗を睨みつけた。


政宗は頭がいいからそんな無責任なことが言えるんだ。


少しでいいからその英語力を分けてほしい。



「そんな顔すんなよ。俺が教えてやるから」



ニッと政宗が笑った。





 
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