幼なじみと×××
□幼なじみは拠り所
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「まーくん、一緒に鯉を見に行くでござる!」
真田幸村。
同い年で、家が近くの幼なじみ。
ふわふわした茶色の髪の元気で可愛い男の子。
ちょっと古めかし話し方はおそらく幸村の祖父の影響なのだろう。
確かこんな話し方だったような気がする。
「うん。ゆき、一緒に行こうか」
「手をつないでもいいでござるか?」
「いいよ」
そう言えば、嬉しそうに幸村は手を握った。
繋いだ手が温かい。
とてもホッとする。
「ゆきは、俺が気持ち悪くないの?」
「なんででござるか?」
問えば、逆に問い返されてしまった。
「じゃあ、怖くない?」
「怖くないでござるよ。まーくんは優しくて、楽しいでござる!」
ニコッと幸村が笑う。
嬉しくて、繋いだ手に力を込めた。
END