幼なじみと×××
□幼なじみとお弁当
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「三食レトルトじゃ栄養偏るだろ」
「でも、料理できないでござる……」
「そこは任せろ」
え?と幸村は目を丸くして、首を傾げる。
「弁当、作ってやるよ」
次の日。
四時限目の終わりを告げるチャイナが鳴り終わると、いつものように政宗が席までやってきた。
「ほれ」
そう言って、渡されたのは紅い巾着袋。
はて、何だろう?
その巾着袋と政宗の顔を交互に見て、かくりと首を傾げる。
その仕草に小さくため息をついて、弁当、と短く言った。
「本当に作ってきてくれたんでござるか!?」
「約束したんだから当たり前だろ?」
「有難う、政宗!」
ふわっと微笑み、二人はいつもの場所へと向かった。