Mulier

恋する理由
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人を好きになる瞬間なんて、誰にも分からない。


ただ、気づいたらその人を好きになってた…







敦子「玲〜!」


玲「んー…?って、うわぁ!?」



私が楽屋に入った瞬間に飛びつけば、驚いて後ろに倒れる玲




玲「いててっ…
ごめん敦子…、大丈夫?」


敦子「大丈夫だよ〜♪
って、私が倒したのになんで玲が謝ってんの?(笑)」


玲「あ……
そっか、なんで私が謝ってんだろι」


敦子「相変わらず抜けてるね〜!」


玲「ぅっ…
敦子には言われたくないよ!」


敦子「え〜、私は抜けてないよ!」


玲「抜けてるって!
ねぇ、高みな?」




抜けてる抜けてないで言い合えば、玲が少し離れたところに立って、私たちを見ている高みなに声をかける。




高みな「へ?…あー、そうだよ!
敦子は絶対抜けてるって(笑)」


敦子「あー!高みなまで言うんだ!」


玲「……」




私が頬を膨らませながら文句を言えば、下で下敷きになっている玲が…



敦子「…ぶぅ」



頬を両手で挟んできた。


変な声出しちゃったじゃん!




玲「ぷ、ははははっ!!」


高みな「…っ、ははははっ!」


敦子「〜〜っ///
もう!玲のばかっ!」


玲「はははっ…!
ごめんごめん!(笑)」


高みな「玲、今のはナイスっ!」


敦子「……たーかーみーなー…」


高みな「…っ!?
ごめんなさ〜い!!」




私は、玲と一緒に笑っている高みなを追いかけようと立ち上がる。


けど、なぜか立ち上がれない…




敦子「…?玲?」




よく見れば玲が腰に手を回している。




玲「今日はやっと敦子が来たんだからさ…
もう少し、このままで居たいんだけど…ダメ?」


敦子「もう…、ほんとにズルいんだから///」




その後、私たちはしばらくそのままでいた。










人を好きになる理由なんてない。


ただ気がついたらその人を目で追ってたり、飛びついたり…


私はこの鈍感で抜けてるけど、でもやっぱり優しい玲が大好き!


だから、この世界に恋する理由なんてないんだよ!


本当に、恋はいいものだね♪





END.
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