Mulier
□恋する理由
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人を好きになる瞬間なんて、誰にも分からない。
ただ、気づいたらその人を好きになってた…
敦子「玲〜!」
玲「んー…?って、うわぁ!?」
私が楽屋に入った瞬間に飛びつけば、驚いて後ろに倒れる玲
玲「いててっ…
ごめん敦子…、大丈夫?」
敦子「大丈夫だよ〜♪
って、私が倒したのになんで玲が謝ってんの?(笑)」
玲「あ……
そっか、なんで私が謝ってんだろι」
敦子「相変わらず抜けてるね〜!」
玲「ぅっ…
敦子には言われたくないよ!」
敦子「え〜、私は抜けてないよ!」
玲「抜けてるって!
ねぇ、高みな?」
抜けてる抜けてないで言い合えば、玲が少し離れたところに立って、私たちを見ている高みなに声をかける。
高みな「へ?…あー、そうだよ!
敦子は絶対抜けてるって(笑)」
敦子「あー!高みなまで言うんだ!」
玲「……」
私が頬を膨らませながら文句を言えば、下で下敷きになっている玲が…
敦子「…ぶぅ」
頬を両手で挟んできた。
変な声出しちゃったじゃん!
玲「ぷ、ははははっ!!」
高みな「…っ、ははははっ!」
敦子「〜〜っ///
もう!玲のばかっ!」
玲「はははっ…!
ごめんごめん!(笑)」
高みな「玲、今のはナイスっ!」
敦子「……たーかーみーなー…」
高みな「…っ!?
ごめんなさ〜い!!」
私は、玲と一緒に笑っている高みなを追いかけようと立ち上がる。
けど、なぜか立ち上がれない…
敦子「…?玲?」
よく見れば玲が腰に手を回している。
玲「今日はやっと敦子が来たんだからさ…
もう少し、このままで居たいんだけど…ダメ?」
敦子「もう…、ほんとにズルいんだから///」
その後、私たちはしばらくそのままでいた。
人を好きになる理由なんてない。
ただ気がついたらその人を目で追ってたり、飛びついたり…
私はこの鈍感で抜けてるけど、でもやっぱり優しい玲が大好き!
だから、この世界に恋する理由なんてないんだよ!
本当に、恋はいいものだね♪
END.