トワイライト

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※フェイ視点


僕はチームガルのキャプテンとしてラグナロクに現れるとそこには天馬達と何故か時雨さんがいた。けど、そんなのどうでも良いんだ。
僕は復讐を果たさなきゃいけない。
最後に過ごした夜以来、久しぶりの彼はいつもと変わっていない表情には少し、引っ掛かったけど…これで良いんだ。
互いに身元も知らない同士、関わってしまった。けど1つ違ったのは僕にはフェーダとしての記憶がなかった。もし、今の僕なら絶対に無視していた。

…きっと僕らは出逢って行けなかったんだ。(違う)彼だって僕が利用したようなモノだ。彼も父さんと同じく、僕を嫌いだと思っている。(違う、あの人はそんな人じゃない)…ああ、忘れたい。全部、忘れてしまったら、こんな想いを知らずに済むのに。

そう考えると時雨さんと向き合えなかった。目を反らすしかない。悟られないように無視すれば良い。
そうしている内に試合は始まった。

僕らの力を見せるために僕はボールを蹴った。特別な存在な僕らに勝ち目はないのに必死に何度も僕を呼び掛ける天馬がうるさい。僕は許せないんだ。僕らを捨てた大人を許せるわけがない。分かってよ、天馬。

ボールは時雨さんにパスされた瞬間を狙いに定めた。時雨さんは冷静に避けようと下がるけど無駄だ。危険承知でわざとぶつけようとした。


「…来い、鬼神アシュラ」


時雨さんの背後から強力な化身が現れた。すると彼の目には本気の色が見える。いくら、化身を出そうが僕の敵じゃないのに。


「油断して良いのか?」


すると時雨さんはアームドと声を上げると具体化した化身は彼の身体に纏うと素早い動きで僕を避けて、ゴールへと向かった。まあ、アームド出来たぐらいどうもしない。
彼のシュートもあっさり、受け止められた瞬間、纏った化身が消えた。
だけど何も言わず、俯いたままポジションへ戻る途中、顔を上げると時雨さんの目は闘争心のままだった。


「フェイ」


通り去りに久しぶりに聞いた声に内心、動揺したが何とか冷静に見つめた。


「次は負けないからな」


まるで普通の試合のような会話に内心、呆然とした。いや、何がしたいのかよくわからない。本当、分からない。
もう、嫌いだと言ってくれる方がスッキリするのに何で、違う存在だって分からないんだ。


だから、諦めなよ。



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