青春謳歌
□予兆
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ちょうどその日はお父さん達が任務の為に遠くの地方へ行った数時間後、私は何故かフェレス卿に呼ばれた。
『頼みたい事があります』
『頼みたい事ですか?』
祓魔師でもなく、祓魔塾にも通っていない中学生(しかもまだ見習い)の私がいくらお父さんの後見人で上司であるフェレス卿が私に頼み事をするなんて…。
『ハイ。あなたにしか出来ない事です』
するとフェレス卿が私に差し出したのは新聞だった。しかもつい最近だ。
そして、その記事には見覚えがある。
『あなたにコレの調査をお願いしたいのです』
その記事はつい最近、FF全国大会で優勝した雷門中に突如宇宙人と名乗る者達が現れたという記事だった。
『これって…!』
『一応、手配は済ませてあります』
『でも何で私、何ですか?』
そういうのは私じゃなく祓魔師がやるんじゃないかと尋ねるとフェレス卿は口を開いた。
『彼らを調査する際にあなたが適応していたんですよ』
ニヤリと怪しい笑みを浮かべたフェレス卿の言葉は私にはわからない。
そもそも、フェレス卿が何を考えているかは私は勿論、お父さん達さえも分からない謎多き人物だ。
『さて、瑞希。エイリア学園の調査をお願いできますか?』
断る理由がない私は分かりましたとフェレス卿に答えるとじゃあよろしくと返事が返された。
コレが私と彼らとのサッカーが始まる予兆だったかも知れない。
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