嵐の如く
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試合当日、キャラバンに集合していた俺達の前に元セカンドチームだった一乃と青山がもう一度、サッカーをしたいらしい。
こうして、新しく部員が増えてスタジアムへ向かったが…。
「何で俺がベンチなんだよー!」
せっかく、雷門イレブンとしての初陣なのに何でベンチなんだよチクショー!
「おい、落ち着けって!」
「うっさい、ジミー!」
「ジミーって誰っ!?まさか俺じゃないよな」
「え、地味だからジミーじゃないのかよ」
「ちげぇよ!!てか、俺は地味じゃないって…一乃、笑うなよ!」
「ぶっ!い、いやだって…似合い過ぎてっ!ア、アハハハっ!」
「一乃ぉぉぉぉぉお!」
不満気な表情を浮かべて俺はじっと試合様子を見ていた。
そうしているうちに1対3で海王が有利となって前半が終わってしまった。
『『『えぇぇっ!?天馬がキーパー!!?』』』
ハーフタイムで監督の発言に俺達は唖然となった。
「天馬のポジションには霧野が入れ」
「は、はい」
「三国。お前はサイドバックに入れ。あと、弥生は倉間と交代だ」
「よっしゃー!やっと俺の出番だぜ!」
喜びに浮かれていたが俺は皆が天馬がキーパーであることに抗議をしていた。俺はたまたま見かけた天馬に声をかけた。
「天馬、キーパーってやった事あるのか?」
「やった事ありませんよ!」
「でもお前、先輩からゴールを託されたんだ。死ぬ気でやれよ。じゃなきゃあ、俺の強烈な鉄槌をお見舞いしてやるからな!」
「ええぇぇっ!?」
「何とかなるさぁー」
「それ、俺のセリフっ!?」
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