四季のへぼ小説 壱

□光明/サスサナ
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この眼さえ光を知らなければ

この体が貴方を知らなければ




Beyond the way
clouds go/佐幸


「ふぅ…こう何度も何度も来られると、さすがの俺様と言えども疲れてくるってーの…」
手に持っている愛用の巨大な手裏剣を振ると、佐助の足元に転がってる人間――だったモノの血液が振るいおとされた。
「……汚いなぁ…」

この色は嫌いじゃない。…むしろ好きな部類に入る。

でも、俺が好きなアカイロはこんな黒ずんだ色じゃない。こう、もっと透き通った……







「佐助……」
肩を回していた佐助の背後から声が響き、佐助が振り返ると其処には寝巻き姿の幸村がいた。
(あーあ…来んなって言っといたのにな……俺は。)
「何?ダンナ。お腹でもすいたの?」
いつもみたいに佐助は笑って話しかける。――でも幸村はいつものようには笑わない。…ただ、悲しげに眉を寄せるだけ。
「ダンナ、用が無いなら屋敷に戻って寝「また殺したんだな。…人を」
…やっぱりこの話にいくのか。佐助は内心溜め息をつきながらも幸村の質問に微笑した。
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