四季のへぼ小説 壱
□うたかた
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ただ謝り続ける貴方に
ゆっくりと
届かなかった手を伸ばして
触れられた
『うたかた』
あの日は静かな……、いや、静か過ぎる程の夜だった。
戦の前夜だと言うのに、珍しくあの幸村が大人しく眠りについている。
他が静かなのはいつもの事だが、静かすぎる幸村の私室を佐助は心配そうに木の上から見つめていた。
感じたのは、……只の胸騒ぎ。
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