翠の桜

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私は来年で十八になる
結婚はしていない
貴族の娘がほぼ十三やそこらで嫁に行く事を考えると少し…いや、かなり遅い方だ

上のお姉さま達のお世話や自分の恋に忙しく、私のことは割と放任だったお父様は今更ながら婿選びに精を出している
詳しくは知らないが大分前から、お兄様の薦めで文の遣り取りをしている殿方の中から選ばれるのだろう

私に決定権なんてないし、それをイヤだとも思わない

特に何も考えず、ただお父様やお兄様の言いなりになって琴や和歌を嗜みながら暮らす私

乳母やお付の女房達に言わせるとそんな私が唯一、生き生きとする瞬間があるらしい(私は認めていないのだけれど・・・)


それは―・・・



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