翠の桜
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よく分らないことだらけだが、一つ分ることがある
私の結婚相手はどうやら、今まで散々私に厭味を言ってきた生意気な女性関係の噂の耐えない年下の従兄弟・在原業平に決まったらしい
知らない相手と添い遂げるよりは、よく知った相手であることを喜ぶべきなのだろうか?
だが何も彼でなくても・・・
大体なぜ業平殿は私との縁談を望んだのだろう
従兄弟なのだから私の血筋が目当てという事はないはず
美人だという噂も私の顔など以前から知っているのだから関係無い
琴や琵琶の名手?確かにそれなりに自身はあるが、私より上手い方なんていくらでもいる
なら何?
そしてこの間去り際に言われたあの言葉の意味・・・
約束って何のこと?
考えてみるがどれも答えが見つからない
私は考えることを放棄した
また彼が来た時に聞いてみよう・・・