短編

□無茶苦茶な人
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『子子子子子子子子子子子子』

皆さんはこれを読む事が出来ますか?


私の恋人はこれを
『ねこのここねこ、ししのここじし』
と読んで天皇の怒りを解いたそうです

・・・まぁ、本当の話かは分りませんが



私の恋のお相手は少々不思議な人物なのです

小野妹子の末裔である彼

身体が大柄なのは確かにめずらしいけれどこの際それは置いておきましょう
学士でありながらも本当は身体を動かすことの方が好きなことも目をつぶります
少々人より金銭に淡白な所もありますが、それもまぁ、美点と考えても問題ないはずです


問題は…何と説明すればいいのでしょう?

「夜な夜な地獄に下って閻魔大王の補佐をしている」など、いろいろな噂を立てられたりしているところなのですが・・・

あぁ!別にすごく冷酷な人という事ではないのですよ
顔が怖いという事でもないのです
おびえる必要はありません


簡単に言うと、ちょっと変わった性格なのです

何ていうのでしょうか?
我が強い、というのが一番近いかもしれません

まぁ、兎に角
彼には驚かされることが多々あるので、私はもう既に慣れて来てしまっているのですが…
あの時ばかりは慣れるとか慣れないとかの問題ではなかったような気がするんです


少し聞いていただけますか?
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