たばこの煙
□冬の温もり
1ページ/1ページ
冬。 厚いマフラーを巻いてみても、隙間から冷気が忍び込んでくる。
「へっぶし。」
「…。」
「…。」
「アリサ、今のはくしゃみか。」
「うん、ごめん。寒くって。
…五衛門、そんな薄着で寒くないの?」
「拙者は、日ごろ鍛錬しておる。
このくらいの寒さなどへーっくしゅん!」
「…いい鍛錬してますね。」
「・・・///」
心があったかい
でも、この寒さはごまかせないようで
シバリングが絶えない
「震えているのか。」
「そりゃ、こんだけ寒くちゃね。」
その点、震えない五右衛門は
さすが鍛錬しただけあるということか
「こっちへ来い。
見てるだけで寒くてならん。」
あ、体もあったかい…
抱きしめられた腕が
ほほにくっつく胸板が
北風から守ってくれている
「…メリークリスマス。」
冬を好きになったかも
_