小説

□お勉強しましょ!
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「へえ、身の程知らずな進路希望出してる生徒がいるって聞いてたけど、きみだったんだ。」
眠そうな声で言われて、びくっと身体が竦んだ。
「は…はい。なんかもう、お昼寝の邪魔して、す、すいません」
「いいけどね、別に。」
ふわぁ、と大きなあくびをされて、またびくっと身体が反応した。
…こ、こわい。いきなりトンファーが出てきたらどうしよう。

「本当に並高行きたいの?」
「は、はい!行きたいです!行かないとリボーンのやつにオレの将来めちゃめちゃにされるんです!」
「ふぅん、赤ん坊にねえ。」
はふ、とまたあくびをかみ殺したヒバリさんは、うるりと濡れたような瞳をオレに向けてきた。

「じゃあ今度から昼休みはここで過ごして。それでも足りなければ放課後も居残りさせるから」
「……は?」
「何?早いほうがいいなら朝の授業が始まる前にきてもいいけど。きみ、どうせ朝起きれないでしょ」
「………は、はい?」
ぐるぐる。
言われていることがわからなくて、オレの思考回路は空転するばかりだ。

「だからここで。並高受けれるレベルになるまで、応接室で勉強しろって言ってるんだよ」
「……ぇええええーっ!?」
「なに、嫌なの?」
僅かに眉を顰められて、オレは慌てて両手をぶんぶん振り回した。
「いえっ、いやっていうか、べ、べべべべ勉強はリボーンが家庭教師をですね…!」
「だからそれじゃ足りないからこんな成績なんでしょ。ここで僕が直々に見張るから。」


「おーなかなか良い案だなそれは。しっかり監督してもらえ、ツナ。」
突如ズボっと天井に穴があいて、リボーンが逆さま状態で顔を出した。
「うわあああっ、いきなりびっくりさせるなよリボーン!」
「このアホをよろしく頼むぞヒバリ。言っちゃなんだが、コイツの頭の弱さには仰天すること請け合いだぞ」
「いいよ、赤ん坊。こんな低空飛行の成績を放置してたら、並中の評判にもかかわるからね」
「お礼といっちゃーなんだが、ママンに頼んで弁当作ってもらうから楽しみにしとけ」
「ワオ、それは楽しみだな。ハンバーグ入れてもらってね」
オレを無視して、勝手に話がまとまってるーっ!




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異常な熱心さでツナたんにお勉強を教える雲雀さん。
ツナたん受難の始まりでもあります。
ツナたんがんばれ!
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