小説

□オレの守護獣さま
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久しぶりに何も予定の無い休日の朝、目が覚めたら

オレの守護者たちに耳と尻尾が生えていました…。



★★★



「何すかこれー!ありえねぇっす!」
部屋中に獄寺の絶叫が響き渡る。

「朝起きて普通に顔洗おうとしたらっ!鏡のなかにっ!ありえねー光景が!!」

ベッドから上半身だけ起こしていまだ寝ぼけ顔のツナの前に正座しつつ、むせび泣く獄寺の頭の上には白い毛に覆われた長い耳がぴこぴこ揺れている。

「いいじゃん、ウサギ耳意外と似合ってるぜー」
あはは、と笑いながら獄寺の背中をたたく山本の頭にも動物らしき耳がぴょこんと覗いている。

「良いわけあるかっ、てめえ自分がウサギじゃなかったからって余裕ぶっこいてえらそうにー!」
「おーそうだな、俺ってなんだろ?ちょっとたれ耳だけどこれって犬なのかな?しっぽは…と。なんかふさふさっぽい?」
「この天然がー!今気にするところはそこじゃねーだろ!」

こんなんじゃオチオチ外も歩けないっと獄寺は絶叫した。

ツナの部屋まではジャケットを頭からかぶせられ、野球帽をかぶった山本に引きずってこられたのだ。

たまたま山本が泊りがけで遊びに来ていたのは不幸中の幸いというべきなのか、容疑者のような格好で引きずってこられたのは運が悪いというべきなのか…。



ツナはぽやんとしつつ二人の姿を眺めた。

寝起きの頭ではぼんやりとしか状況を把握できないのだ。

「んー。獄寺くんいつのまにコスプレに目覚めたのー?」
くいくいっと目の前で揺れる獄寺のウサギ耳を引っ張ってみる。

「あだだ、10代目、痛い、痛いっす引っ張るのは無しでお願いしますっ」
「んー。じゃあぎゅっと縛っちゃう?」
「いや、無理、無理っす、頭の上で縛らないでくださいってか蝶々結びマジ無理っすから!」

「ツナ、ツナ、なんかさすがにソレは獄寺可哀相ぽいんで俺の耳ワシャワシャしてもいいぞー」
「わーい山本ありがとー。あれぇ、結構モジャモジャだね。なんかモップみたい?」

「コイツにモップなんて表現もったいないっす!こんなの便所雑巾で十分です…!って、そんな場合じゃないっすよー!10代目ー目を覚ましてください〜」
獄寺にがっくんがっくん揺さぶられて、ツナのぽやんとした頭がだんだんとはっきりしてくる。

「あれぇ、獄寺くんに山本おはよう…?今オレ自分の家だよね?動物園のふれあい広場とかで和んでるわけじゃ…ないよね?…えぇえ?…ちょっとなんなんですかこの状況ってかこれ絶対リボーンの仕業だよなリボーンどこだっリボーン!!」


ページジャンプ用目次
★ 3P〜 ツナくんの日記
★ 7P〜 ええっ、最後の一人って!?
★12P〜 『美・味・し・そ・う』
★16P〜 隠れ家でカプってする
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