小説

□ねこの森には帰れない
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※コンセプトは『超ラブコメ』(二人がただいちゃいちゃしているだけ)※

直接的な性的表現は(多分)ありませんが、ヌルいですがヤっちゃってる表現が思いっきり出てきますのでR18とさせていただきます。

ツナヒバとヒバツナが両方出てくるリバな話です。受け攻め逆転が苦手な方はご注意ください。


■■■



今日いよいよ、胸に秘めていた想いをオレは打ち明ける。
あの人の住まう風紀財団の入り口に立って、ぐっと拳を握り締めた。


ヒバリさんはボンゴレの雲の守護者だ。
しかし本人はそれをちゃんと認めているのかよくわからない。
ヒバリさんの気に障る行動を取ってしまったら、あっさりと一切の関係を絶たれそうでオレは今まで行動を起こせずにいた。

しかし!

イタリアの本部の近くのボンゴレ所有だった土地に、風紀財団のアジトがやっと完成したのだ。
お互いに広大な土地を使っているため、徒歩で行き来とまではいかないが、立派なお隣さん同士ということになる。
日本支部の隣にも風紀財団のアジトを建設中だし、他の国にもボンゴレとゆかりのある地に着々とアジト建設予定だ。

これでもう、オレとヒバリさんが気まずくなったからといって、完全に縁が切れてしまうということはまず無いだろう。

本当に逆鱗に触れてしまったら、もちろん全面戦争状態になることもあるかもしれないが、そこまでの騒ぎにはならないだろうと思う。


だって、単にオレが雲雀さんに告白する――ただそれだけなんだから。




「あの…オレ!!」
風紀財団の建物奥、広々とした和室に通されて、オレはぶるぶる震えながらヒバリさんを見つめた。
イタリアだというのに雅な日本建築の粋を集めたようなお屋敷の中で、彼は優雅に着流しの着物を身に纏って座布団の上に正座していた。
こくり…とヒバリさんの喉が嚥下してお茶が飲み込まれる。
何てこと無い動作なのに眼が離せなくて、食い入るように見つめてしまった。

ただお茶を飲んだだけなのに、アナタなんでそんなに色っぽいんですか!!


「…なに?足がしびれたなら崩せば?ぷるぷるしてるよ、きみ。」
「いえっ!こ、こここのままで!!」
オレはぶんぶんと猛烈な勢いで首を振った。
ヤバい、声も艶ありすぎですアナタ!!興奮しすぎて鼻血でそう!

ここはさっさと用件を告げて、玉砕したほうがいい。
「あのですね、オレ…オレ、あなたのことが―――すっ好きなんです!」

言った!言い切ったよオレ!何とか噛まずに最後まで言えた!
自分で自分を褒めてやりたい。
もう後は咬み殺されてボロ雑巾みたいに捨てられるのを待つだけだ。



ところが。
ヒバリさんはしばらく押し黙ったあと、
「…………へぇ。」
と一言。



「……………。」
「……………。」
ヒバリさんはじっとオレを見つめるだけなので、オレもどうしてよいのやらわからなくてダンマリが続いてしまった。



「ふぅん……、で? 僕、何て答えたらいいのかな?」
やっと喋ってくれたと思ったら、そんなことを聞いてくる。
〜〜〜オレに聞かれてもっ困るんですけど!!
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