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□非番の日の彼女
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とあるアパートのバスルームでシャワーの水音がしていた。
シャワーを浴びているのはこの部屋の住人の女性で、彼女がシャワーのコックをひねるとキュッという金属音がしてお湯が止まった。
彼女は手すりに掛かったタオルを掴み、カラダを拭き始める。
ふと彼女が手を休めて耳をすますとかすかな雨音がした。その雨音はすぐに大きくなり外はいつの間にかひどいどしゃ降りとなった。
まだ水の滴る金の髪にタオルをあてながら彼女は思う。
―あの人は大丈夫だろうか―
と。
リザ・ホークアイ中尉―本日非番。上司との接触無し。