book2

□5.22
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君は聞いただろうか。


初夏の檸檬が転がる音を。

春の寂しそうに去る足音を。

風の優しい囁きを。

傘に触れた恵みを。

水溜まりの鮮やかさを。

そうして訪れたこの日に、私は何度も愛しさを感じるだろう。そして何度も願うのだ。

私の心に響いた愛しさが。

手に触れた恋しさが。

おめでとうの言葉が。

君に届くように。


5.22

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