book
□想ゐ出
1ﾍﾟｰｼﾞ/1ﾍﾟｰｼﾞ
君を思い出す、
君が好きな水色、
君の髪の色のモカ、
君がいつも着てた緋、
君がしてたピアスの黒、
君が教えてくれたあの曲、
君の部屋のネイビーブルー、
君がくちずさんでたフレーズ、
君の声に似ている心地良い低音、
君が喜んでくれたブラックチョコ、
それでも君は隣にいなくて、苦しい。
君は"笑顔でいてほしい"と言って、
君は"ずっと一緒だよ"と言って、
君は"浮気は嫌いだ"と言って、
それでも君は私を繋ぎ止め、
そのままどこかへ行くの？
ぬくもりはもうどこにも
なくなってしまって、
私のベットは今は、
海の、底なのだ。
君を思い出す、
午前２時半。
想ゐ出