一途の流れ星
□復讐
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「初めて会った時から思ってた。亮のそばに私以外の女子がいること自体が許せなかった! あんたさえいなければ、亮は私から離れることもなかった! その上、自分は亮と付き合うなんて!」
――少しでも同情した自分がバカだった。
殴られながら門倉さんの本音を聞いて、頭がスッと冴えた感覚がした。
そういえば、そうだった。あたしには異常に思える、その嫉妬や独占欲といった歪んだ愛情の形に支配されて、彼女は自身の愛する人を失ったんだった。
そんなことを考えていたら、門倉さんは再び頬を強く殴ってきた。
「ムカつく……ムカつくのよ! あんたみたいなのが亮の近くにいるから、私はこんな思いをしてるんだから! ……亮も亮よ! こんな女に騙されて、私を捨てるんだから!」
「……冗談じゃない」
門倉さんはあたしを殴り続ける手を休めることなく、黒い感情を吐き続けた。顔だけじゃなく、胸やお腹の方も力任せに殴られる。時々、苦しさから咳き込んだ。あたしの意思とは関係なく、目には涙が浮かぶ。