一途の流れ星

□無意識な意識
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「浅野、お化け屋敷苦手だったのか」
「っていうか、こいつは絶叫系統全般ダメ。ジェットコースターに乗せようもんなら、最初の下り坂に入ったとこで気絶するから」
「そうなのか? 修学旅行の時、不良男子数人を相手にしても平然と頭突き食らわしたっていう麻美が?」
「……喋ったの、どっち? っていうか、比較になってない」

一年生の作ったものとはいえ、中身は本格的だった。おかげで店を出てから十五分ほど経った今でも、放心状態から抜け出せないでいる。

そんなあたしを、来栖と清也が意外そうに見ていた。

――できれば、今は放っておいてほしい……。

本調子じゃない分、すぐに体力が無くなる気がする。二人につっこみを入れる余裕も正直なくて、余計なことに体力を使いたくない。

「浅野さん、ここで休んでて。みんなで焼きそばとかジュースとか買ってくるから」

そんなあたしの気持ちを読み取ってくれたみたいに、菅くんはそう言って、亮や千里たちと一緒に人混みの中に消えていった。あたしは言われた通り、近くの柱にもたれて休むことにした。

「麻美ちゃん!」

それからそんなに時間も経たないうちに、ふと聞き覚えのある声があたしを呼んだ。
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