一途の流れ星

□告白
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「もういい。あたし、図書室で勉強するから」

呆れて何も言えなくなり、あたしはそう言って勉強道具をまとめて教室を出た。すると、綾菜も仕事に戻ると言って、教室を出てきた。

「ごめんなさい。勉強の邪魔しちゃいましたよね」
「ううん。あたしはいいんだけどね」

実際に迷惑被っていたのは、あたしよりも自習していたクラスメイト達だと思う。敢えて口にはしないけど。

「じゃあ、生徒会頑張ってね」
「はい!」

綾菜は元気な挨拶を返して、階段を上って行った。それを見送ったあとで、あたしは図書室に向かった。


***



英語の問題を解き続け、一段落ついたところであたしは大きく伸びをした。ケータイで時間を確認すれば、五時半をさしていた。

――もう少しやってから帰ろうかな。

そう思い、気分転換に数学の問題集を取り出した。そしてそれを開いたところで、誰かが図書室の戸を開けた音がした。今、この部屋にはあたし以外誰もいない。誰かが入って来たのか、足音が聞こえた。

「浅野、まだいる?」

そして聞こえてきた来栖の声。あたしは立ち上がって、彼の前に姿を見せた。

「来栖。どうしたの? もしかして、みんな帰った?」
「まぁね。芦塚と中村の集中力が切れたから解散した」
「ふぅん。そっか」
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