掌編小説置き場。

□Re;START
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 ――まだ、やり直せる。

『Re;START』

 新年になって、正月の忙しさも過ぎ去って。二月になって、バレンタインも終わって。もうすぐ三月になって、卒業式だ。

 二月の末と言えば、我々三年生は自由登校なわけで。私立組だし学校にいたいとも思わない。

 楽しかった学園生活も終わりが近づいてきてるし、残された日々を大切に過ごさないと!

「というわけで、第一回女子会を始めまーすっ!」

 いえーい! とみんなが答えてくれる。ある程度あったまってるようだ。

「改めまして、主催の鈴です。今日はよろしくねー!」

 まばらな拍手。

「次は私、はかま美咲です。ほんとは優奈もくるはずだったんだけど、なんか忙しいらしくて来れないって。だから優奈の分も楽しんでこうね」

 うん! とか、おう! とか、そんな声。

「えっと、千秋です。あたしあんまりこういうの ガラじゃないから、夏美とかの方が似合うと思うんだが……。でもま! とにかく楽しんでくから!」

 おー、と気の抜けた声と、またまばらな拍手。

「最後に、私! 藤原冬華でっす! テンション上げていきたいと思いまっす!」

 わー、とおーを混ぜた感じの声。空気が徐々にそれっぽくなる。

 自己紹介が一巡して、また鈴に視線が集中。よし、

「じゃあみんな、グラスはもったかなー? いくよー、せーのっ」

 すぅ、と息を吸って、


「「「「かんぱーいっ!!」」」」



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