◎しょうせつ
□おとなり((AS…そろそろ裏に行きそうです
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ピーンポーーン
雅「はぁーい…」
のどかな雰囲気の日曜日の午後
ネットで頼んでおいたCDが届いたのかと思った
判子をどこに置いたっけ
そんな事を考えながらインターホンを確認した
けど、そこに立って居たのは
綺麗な顔立ちをした同じくらいの年の男の人だった。
翔「あの、隣に越して来た者ですが…挨拶に来たんですけど今いいですか?」
突然の僕らの出会い
戸惑いながらドアを開けたのを覚えている
翔「雅紀?まーーさーーきーー?」
夢と現実の狭間にいると君の声がした
翔「ったく…俺が来たのにさ、何でそう毎回寝る訳ー?」
少し頬を膨らませながら怒る翔ちゃんはすごく可愛くて思わず笑ってしまう
翔「あ!!何笑ってんの?誰がここに呼んだんだよ!!」
翔ちゃんは隣に住んでいる友達
隣に越して来てからもう5年は経つ
その翔ちゃんが越してきた時の夢を見て居た
雅「あはっ!!俺が呼びましたぁ!!」
翔「でしょ?なのにそうやってほったらかしてさぁ…」
少しいじけながら新聞をじっと見つめる翔ちゃんは、すごく可愛くてずっと見て居ても飽きないくらいだ。と思う
翔ちゃんが越して来て約5年
お互い一人暮らしで寂しく暮らして居たせいかすぐに仲良くなれた
この5年間の殆ど休みの日は必ずといっていいほど翔ちゃんを家に呼んでいる
だって、好きな人とはいっぱい一緒に居たいじゃん
まぁ、翔ちゃんは一向に俺の気持ちに気が付かないんだけどね?
翔「ねぇねぇ雅紀!!俺ここ行きたい!!!」
そう言って見せて来たのは
新聞に載って居た屋久島の屋久杉。
翔ちゃん的には俺と一緒に行きたいらしい…が、
雅「また旅行行くの?1人で?楽しんでねー、お土産も買って来てねー」
翔ちゃんがどこどこ行きたい!!
とかここ連れて行って!!
とか言うたびに同じように断る
理性なんて保てるほど大人じゃないから。
翔「そおやってさぁ…そんなに俺とは旅行行きたくないのー?」
ツンとした唇を翔ちゃんは更にとんがらせた
翔「…まぁ、良いけどさぁ…」
雅「また誰か誘えば俺がついてくだろう的な事考えてる?」