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□きみでとけたい
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頬は痛い程熱を持つのに、冷や汗が出る。なんつーことをしてしまったんだ俺はああああ!!

パニック状態に陥った谷田部は、堪らなくなりその場から逃げだそうとした。
しかし三好は谷田部の手をはっしと掴んだ。
反射的に振り返ると、普通では有り得ない近さに赤茶の双眸があった。

三好は谷田部の腕を掴んだまま、きゅ、と背伸びをした。

ちゅ

可愛らしい音と共に、谷田部の頬に柔らかいものが触れた。
すとん、とかかとをつけた三好は、真っ赤になりながら、小さく「しかえし。」と言って、へへ、と笑った。
それから、谷田部の胸に顔をうずめた。




きみでとけたい
(つうかとけそう!とける!!)

耳まで赤くなった顔を隠すように、谷田部は三好の肩に顔をうずめた。




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