中編格納庫

□IZAYOI-2-
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「もう少し色気のある顔したらどうだ」

「うっ・・・」


萎えきった男性器を手荒に握り扱かれた瞬間に深く突き上げられて息がつまりそうな痛みに新しい涙が滲む

一体、あと何回体内を抉られれば終わるのだろう。

ぐちゅりと卑猥な音を立てて何度となく貫かれ想像することもできずに頭が真っ白になる

自分に圧しかかる男と違いグレイは快楽など感じていなかった。あるのは恐怖と悲しみだけ


「ぅっ・・・もっ・・やめ・・・」

「やめるわけねーっつったろうが!!」


何度となく押し上げられた一点から下肢全体に響くようなじれったい疼き。


「ぁっ・・・あ」

「ん?効いてきたか。」

「いっ・・やっ・・・・あぁっ んっ」


体内を抉られる苦痛と理解の範囲を超えた快楽に襲われ、声を堪えることができない

男に犯され、快感によがってるなんて誰が想像できるだろう。

(誰か・・・神様、助けて)

繋がっている場所が卑猥な音をたてる。僅かに残った理性が声を堪えようと唇を噛んだ瞬間、強く突かれて意志に反して腰が揺れる


「ぁっん・・・ふぁっ・・」

「クックックッなかなか良い顔するようになったな。羞恥心と恐怖心が混ざった顔最高だぜ」


なんでこんな事に・・・




どれだけの時間を組み敷かれ、貫かれていたのか。いつ解放されたのか虚ろなグレイにはわからなかった


「痛っ」


ゆっくりとカラダを起こすととたんに下腹部を襲う鈍い痛みに顔をしかめる

どうしてこんな事になったのか考えてもまったく解らなかった。幼い日、何があったのか。

そして、欠如した1週間の記憶。・・・ここに来る前の数日間のあやふやな記憶。

(記憶の欠如。あの匂いのクスリは記憶を操作するのか?だけど、何のために・・・)

天井を仰ぐと天窓の外の景色が真っ暗なのが見える。今はいったい何時なのか。夜ということしかわからない

先ほどは気付かなかったが、既にシーツも真新しいものになっており、身体も汚れていなかった上に簡単な衣服を身に着けていた

(誰が?アイツがこんな事するわけないよな・・・)

ポスンとカラダを横たえるとジャラリと嫌な音がする。手元の鎖を忌々しく見るものの、疲れ切った身体では考えることを止めさせようとしているのか睡魔が押し寄せてきた

(神様なんて居ない。あの時も・・・・両親を救ってくれなかった・・・のだから)
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