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□私、ヤンデレですか?
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「ねぇ、ご飯まだー?」


「今持ってきます。はい、どうぞ」


「美味しそうだネ」


「肉の丸焼きですけどね」


「でも変な味するヨ」


「そりゃー毒入れてますからねー


「・・・いい加減諦めたら?俺マズイ飯食うのもう嫌だヨ」


「嫌です」




うーん。


何で毒効かないんだろー。


・・・・うーん・・・。




「あ、完食しちゃった」


「もっとないのー?」


「んー、もうちょっと多くしても大丈夫かなー?」


「聞いてるー?」


「おかわりですか?何がいいんです?」


「んー、何でもいいや」


「じゃあ食べなくても良くないですか」


「やだヨ。お腹減ったもん」


「・・・そうですか」



食欲魔人。


この言葉が一番似合うあの人。


私がこの世で一番、好きな人。





「たまにはおいしいの食べたいヨー」


「・・・夜兎が食べなくなったらどうなるんだろ・・・」



そしたら死ぬんじゃない?

だって食欲魔人だよ?

・・・死ぬんじゃない?





「・・・神威さーん、」


「何ー?」


「・・・私のこと好きですかー?」


「えー?んー、毒入れなくなったら好きになるかもしれないヨ?」


「・・・それは無理です」


「じゃ、俺もムリー」


「・・・・・・」



「・・・・・・・・・・」




・・・厳しいなー・・・。


何でこうもすれ違うんだろ・・・。



・・・・・・考えるのは、苦手なの。







「神威さん!!」



ドンッという音を立てて丼を置いた。

あ、びっくりしてる。




「・・・・私は、・・・神威さんのこと、好きです」



「・・・知ってるヨ」


「言いたいんです。言わせてください」


「ウン」


「・・・、毎日、神威さんと一緒にいたいです。
神威さんには、私が作ったご飯以外食べて欲しくないです。
神威さんに、ご飯作ってって言われるのが、すごい大事なことで、嬉しいです。

・・・初めて会った時から、ずっと、好きなんです。
・・・どうしたら、神威さんは・・・、私を、好きになってくれますか・・・?」




「分かんないヨ」


「・・・へ?」



熱弁の答えがそれ?

いや、当たってるっちゃあ当たってるのかもしれないけどさ。



「でも、今は前よりちょっと好きになったヨ?」


「・・・ホントですか!?」



おっと。・・・声大きくなっちゃった。


それを見て、神威さんが笑った。



「さぁ?それよりご飯」


「ちょ、はぐらかさないでくださいよ!」


「ご飯が先!」


全くもう・・・。




「あれ?おいしい」


「・・・たまには、休んでもいいかなって・・・」



喜ぶ顔だって、好きなんですよ。



「もう止めちゃえばいいのにナ」


「それは!」


だって・・・



「そしたらもっと好きになるかもしれないヨ?」



・・・好きになる、もっと・・・?



「っ、え!?///」











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