三国書物庫
□愛する君へ...
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誰よりも大切なお前を…俺は救えなかった
奴の執拗で歪んだ愛がお前を壊した
けれど…俺には…お前しか居なかった。
風のうわさで聞いた
趙雲は今、呂布の伴侶になったと
遠呂智亡き後、
呂布が城を収め、子龍を見初め、妻に迎え入れ、
遠呂智の手で女にされた子龍は呂布の子を身篭り、
常に傍らに居ると聞いた
自分に帰る事は無いのだと皆は口々に言う
だが…俺は一人でも、子龍を取り戻すと決めていた
★★★★★★★★★★『やめて下さい!!そんな事無駄です!』
姜維の制止を振り切りながら、馬超は馬に跨がる。
「俺は…何が有ろうとあいつを取り戻す…」
「趙雲殿の覚悟を無駄にするのですか!?」
覚悟
俺がさせてしまったような物だった
呂布との無謀な戦、呂布に殺されそうになった馬超を庇い、趙雲は呂布の要求に応えた
趙雲はそのまま遠呂智率いる呂布の軍に下り、呂布の妾として、傍らに居た…
しかし、時が経つにつれ、2人の関係は変わり、今では馬超が介入することさえ出来ないほどに、互いが大切な存在になっていた。
「…もう…戻れる保証なんてないんです…諦めて下さい…」