三国書物庫

□桜の園
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「…幸せ…なんでしょうか?」
「利潤…武人には武人の生きざまが有ります…それを断たれたのですから…」
姜維はしばし言葉を濁し、
「気になるなら、本人に聞いてみると良いですよ…私が馬超殿に話しておきますから」

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆「何?利潤と子龍を会わせる?」
「ええ、大好きな将軍の恋人の話が聞きたいそうですよ」
馬超は舌打ちして窓の外を眺めたまま、「あいつには…死ぬ間際まで…平穏な日々を過ごして欲しいんだ…」

姜維も微笑む
「…そうですね…ただ…」
(閉じ込められた鳥では…彼には辛すぎますよ…)
言葉に出ない言葉

彼を知りうる2人だからこそ、モドカシイ気持ちを抱える。「きっと…利潤が切り開いてくれますよ…」
臆病な2人の切なる願いー。
飛べない鳥に翼を与え、羽ばたける蒼空を与えるのは、自分達には出来ないと解っているからだった☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆「ああ…またいらしたんですね」
趙雲はやんわりと微笑む、利潤は顔を赤らめながら頷く
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