Long of P

□テヤン −太陽−
〜もう一つのヌン−雪−〜
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『俺、チョン・ユンホ。お前は?』




すごく変な人に出会った。


その人は僕の作り出していた壁や持っていた観念とか、色んなものをすっ飛ばして僕の中に入ってきた。






でも、その人は今までモノクロの世界、無音の世界しか知らなかった僕に見たこともないような色と聞いたこともないような音、そして感じたこともないようなものを僕にくれた。








ねぇ、ユノヒョン。



初めて会った時のこと、あなたは覚えてる?





僕は覚えてる。






その瞬間から僕は、あなたに惹かれていたなんて言ったら、きっとあなたは驚くだろうね。




でも、でもね?




あの頃から感じてたんだ。






あなたは他の誰よりも何かが違うって……






僕に光をくれた。


僕に夜の闇だけでなく温かい陽だまりを教えてくれた。




僕に虹を、雪を、様々な色を見せてくれた。






ねぇ、聞こえる?



冬。



あなたに降り積もるこの雪は僕の声。


僕の言葉。僕の歌。




僕のたくさんのあなたへの声は降り積もって、あなたの光でただの氷の粒から命を生かす水へと姿を変えてそうして僕の世界は広がるんだ。




“ユノヒョン、ただいま”




僕がそう言っているのを、あなたは聞こえてる?





ユノヒョン、ユノ……






“ただいま”





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