オリジナル

□思ってるからA
1ページ/9ページ

とにかく、謝ろうと思ってサヤが使ってる部屋に行った。
「サヤ」
声をかけたが、返事してくれない。
…そりゃあ、そうか。
「さっきは悪かった、ごめん」
理由も言わなきゃだよな。
「俺は夜しか外に出られないんだ。ってサヤ?」
いきなり、出てきたからドアに顔ぶつける所だった。
「帰る」
「おい、サヤ!」
「放して」
「何で帰るんだよ?」
「私じゃなくて、彼女に来てもらえばいいでしょ」
は?彼女?
俺に彼女なんて勿論いない。
「気が利いて、無理に外に連れ出そうとしない彼女に来てもらいなよ」
「だから、彼女なんて」
「隠さなくてもいいよ、寝起きに抱き着くよう人は彼女ぐらいだから」
昨日のは本能というか…
「生まれて一度も彼女いたことないんだが」
「トキかっこいいんだから彼女いて当たり前…あ」
しまったという顔をされた。
自惚れていいのか、この反応は。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ