その他

□僕のものだ
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「はい、どうぞ」
「ありがとうございます!」
「でもさ」
薬を受け取りに来た女の子にアドバイスしようとしたら、どっからか飛んできた金棒に遮られた。
「薬、用意できてますよね?白豚」
「いったいな!女の子に当たったらどうすんだよ!!」
「私が当てるわけないじゃないですか」
どっから来るんだよ、その自信は。
「あ、あの……」
「ああ、大丈夫ですよ、コイツは」
「僕だって痛いものは痛いんだからな」
いくら治るからといって、痛みが無いわけじゃない。ため息を吐くと、怯えて出ていこうとしている後ろ姿に声をかける。
「それ、ちゃんと注意して使ってね。戻ってこられなくなるよ」
「はい、分かってます。ありがとうございました」
「はーい」
ひらひらと手を振ってお見送り。
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