雪のかけら(ドラマアレンジ編)


□節分の夜は甘い夜
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二月―。
漢陽は、真っ白な雪に覆われていた。
「今日も寒いわね〜。毎日雪が降るから困るよね。」
信悲は、身体を震わせながら言った。
「本当よね。」
長今は、空を見上げる。
真っ白な雪が、ふわふわと舞い降りて来ていた。
「女官達の間で風が流行っていて、仕事が多くて困るし、早く春になって欲しいわ。」
信悲は、珍しく愚痴を零した。
長今は、微笑む。
「そうね。早く春が来て欲しいわね。」
暖かくなったら、お弁当を作って、ナウリとお散歩でも行きたいな。
長今は、雪雲が広がる真っ白な空をしばらく見つめた。
「ところで長今、豆まきはちゃんとやる?」
「豆まき?」
長今は、信悲の問いに首を傾げる。
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