ブチコミ

□クリスマスプレゼント
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「ジーク〜もうすぐクリスマスだよな」


ニコニコ顔のハルに、
そろそろと逃げ出すジーク。
ハルはニコニコしながらジークの服を掴んでいる。


「ジークは俺に何をくれるんだ?」

「・・・・・・・。」


ハルは無言になったのを見るとしょんぼりうなだれた。


「そっか…俺には何もくれないんだ……」


わざと『くれない』を強調している。
それでも無言なのを見るとハルは何かを思いついたのか何とも言えない表情を一瞬見せた。


「ジーク…何も無いなら『ジーク』でもいいけどv」




ジークは表情には出さないが内心『来たか』とか思った。

だがそれを知らないハルの暴走は止まらない。


「ジークがプレゼントになってさ自分でリボン身体に巻き付けてさっ!!」

「・・・ハアー ・・ 」
(絶対プレゼントを買わなくてはならないな)


まだ暴走をしているハルの横で密かに心の中で誓うのだった。







そう確かに己に誓ったはずだった…。


今日の日付は23日…プレゼントは明日までに用意しなくてはならない。

でもジークは何も用意してなかった。
否、出来なかったの方が正しい。


「どうする…?プレゼントが決まらない……だがリボンは… 」


さっきからこの調子。

そこへエリーがやって来た。


「ジーク。プレゼント用のリボン余ったからあげるね。」


追い打ち。


「今一番見たくない物が…しかも長い…」


ジークが貰ったリボンはかなり長く、人一人分くらい簡単に巻ける長さである。


「わざとなのか…?」

「ジーク何ぶつぶつ言ってるの?…あっ、私もう帰るね。」


どうすれば良いのだろう?と言っても時間は過ぎるだけで、


「これも何かの縁か」


誰もいない部屋にジークの決心のついた声が響いた。
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