ブチコミ

□愛の契りに縛られて
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あいつが、好きだと、
いつから思い始めた?

わからない、でももう
愛おしすぎて、

ハマりすぎて、
堕ちすぎて、

ただただ、愛されたい。

でも、口には出来なくて






ジークはそこまで考えて、
苦しくなった。

沢山の愛を受けて、
教え込まれて、これ以上何を思う…?

『…シュダ』

俺は、お前に…。





夜、落ち着かなくて、
起きていると、扉がノックされた。

「ジーク〜起きてるか?」

「ムジカ…?」

声の主を確認して、扉をあけると、ムジカが、酒を片手に立っていた。

「どうせ、寝れねぇんだろ?飲もうぜ。」

「…あぁ。」


酒を一口飲むと、度が強いのか、喉の奥が熱くなった…。
それから、何度か飲み進めて行くと、瓶は、空になり、目の前がクラクラしだした。

ムジカは、完全に酔ったのか、千鳥足で帰っていった…。

『大分、酔ったな…。』

ほろ酔い気分に身を任せベッドに横になる。





「…シュダ」


「どうした?」

「シュダ…!?」

「ん?」

どうして、シュダがここにいるのか、いつから居たのか、酔った脳では、
判断が出来なかった…。

それでも、シュダを見つめていると、身体の奥底から、熱が溢れだしてくる

「…ジーク、誘ってるのか?」

妖しい微笑みさえも、熱に変わる…。

「…っ!…誘っ…てなど…いな!」


彼には、全てバレているのかも知れない。
だから、わざとらしく
笑い、行為の始まりを示す、口付けをするのかも知れない…。



脳を溶かすような口付け
甘く、激しい愛撫。
徐々に下へ下がり、身も心も溶かしていく。
甘くて、激しくて、溶けそうなのに…満たされている筈なのに…。

『…まだ、足りない』

でも、足りないと言う、醜い心も、言葉も知らない、知りたくない。






「シュ…ダ…助け…」

快楽に呑まれながら、
一生懸命に言葉を紡ぐ。

語尾は、涙に混じり小さくなった。

それでも、彼には通じたようで、苦しそうな微笑みをくれる。

「…っ…せっかく、抑えて…たってのに…」


言葉の後には、ただひたすらの快楽。
食われるような錯覚さえ覚えて…。

「…ふぅ…ぁあ…ん!」

「…っ…ジークっ…」

切なげに、苦しげに紡がれた、自分の名すら、刺激を感じて…。
今、まさに繋がっている箇所を締め付けた。

「…くっ」


強すぎる快楽に近づく、絶頂…。

「…シュ…ダ…も…ぅ」

「…あぁ…共に、」



それから、何度も身体を激しく重ね合った。




物足りないなら、口にすればいい、どうせ、俺達は途切れることを知らない、愛と言う契りで縛り合っているのだから…。



end…。
 

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