ブチコミ

□夢心地
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金木犀の匂いも
風の冷たさも、

全て、
君を飾るためのモノ。



自然に近い
存在だからこそ、


自然によって
美しさを際立たせる。


俺は、それも
含めた君が、


何よりも、
『…大切だ』







金木犀の匂いがした…


季節の変わり目は、色んな所で変化を見せる。


そんな時、ふとアイツを思い出す。


それは、アイツが最も自然に近い奴だからだろう




金木犀の匂いが安らぎをもたらす。

まるで、アイツ…ジークのようだ。



冷たい空気と金木犀の香りが混じって、眠気を誘う。



『…5分くらい寝るか』








たかが、5分。
だが、5分で充分だった


いつもなら。今日は何故だかとても眠かった…。

『…そろそろ、5分経ったな。』

何故だ?

『今日は眠いな…』



それに、金木犀の香りに混じって嗅ぎ慣れた匂いがする…。





それから、結局寝てしまった。



「…ダ、シ…!」

『…誰の声だ?』




「…ダ!…シュダ!」

「…!」


目を開けて、居たのは、先程まで思考を支配していた人…。


「…ジーク、」

「何度、起こしたと思っている?」

「…?」

「どうした?」


「ジーク、いつからこの状態だったんだ?」

「…っ!///」



深い、眠りに誘われる訳が分かった。
俺はジークの膝の上で、いつからか寝ていたらしい


「…たまには、いいかと思ったんだ…///」

「そうか…」


深くは聞かないでおこう
折角、ジークからの優しさだからな…。



季節の変わり目は、ジークを思い出す。

それは、ジークが最も自然に近い奴だからだろう。


そして、そう言う季節は、ジークは決まって、機嫌がいい。



たかが、数分間の惰眠でもジークがいるか居ないかでは、変わってくる…。


俺にとって、ジークは、ちょっとした事でも変えてしまう、
『大切で大きな存在だ』


それは、この先ずっと変わらないだろう…。
 

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