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□燃ナパ
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┗燃ナパ
※アニメ設定ナパーム
オレにはオペレーターがいる。
別に『ネットナビ』なら珍しくない。
むしろ、いる方が自然だ。
だけど、オレは『ネットナビ』じゃない。
オレはデューオとか言うやつの手下である、地球外ナビのスラーによって地球に寄越された『アステロイド』だ。
そう、オレには『オペレーター』は不要だ。
まして、アステロイドに『善人』のオペレーターなどあり得なかった。
何故ならオレは地球を破滅に向かわすための『アステロイド』だからだ。
それでもオレにはオペレーターがいる。
善人でちょっと馬鹿な、でも良いやつなオペレーターがいる。
オレはソイツに幸せにする『爆発』を教えてもらった。
それは花火という『爆発』だった。
すごく綺麗だった。
オレはそれを教えてくれたソイツを気に入った。
そうして気付けば、オレは異例でソイツの、燃次のナビにしてもらっていた。
燃次との生活は予想以上に楽しかった。
『気に入った』から『大切なオペレーター』に変わるのは早かった。
そうして、大切にされてこなかったオレは『大切』にしてもらって。
妙な『錯覚』を覚えるようになった。
大切にされて、好意を示されて。
オレは愛されているのだと錯覚するようになった。
オレはナビでしかないのに。
燃次にとって『唯一』なんじゃないかって思うようになった。
そんなの『勘違い』でしかないってのに。
オレは『どうか』してた。
『どうにか』なってた。
オレは『オペレーター』に恋愛感情を抱いてた。
『人』に恋をした。
オペレーターで、人の『燃次』を好きになってた。
許される『感情』ではなかった。
だから、オレはそこから『逃げた』。
監視下にいるオレは逃げればただじゃすまされない。
わかってはいたがオレは『逃げた』。
もう、燃次のもとには『戻らない』つもりだった。
逃げて、でもいく場所なんてなくて。
それでも点々と場所を移動した。
『見つかったら』、今度こそ『どうにか』なると思ったから。
だから逃げ『続けた』。
「燃次郎っ!」
「!、燃…次っ」
「やっと見つけたぞ燃次郎!テメェ心配かけさせやがって!」
「な、探せなんてこっちは頼んでねーんだよ!、だいたいオレは『燃次郎』じゃねぇんだ!」
「お前は『燃次郎』じゃねぇよ、でも俺の燃次郎で、俺んのナビだ!」
「っ…け、どオレはアステロイドだ!普通なら許されるはずねーんだ!」
「そんでもお前は俺のナビだ!…たとえ、」
「…燃次?」
「たとえ、燃次が…ナパームマンが嫌だっても俺にはお前以外のナビは要らねぇ!」