□我は誘う者
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昔から異端児はどの世の中にも居た。


勿論、この時代にも。



『…あの子、アヤカシが見えるんだって』

『アヤカシなんて、居ないんじゃないの?』



『あの子は普通じゃないんだよ…』




世の中は変わってくる。昔は誰もが見えた、

『アヤカシ』
『妖怪』
『神』

それすら時代の流れによって見えなくなっている。


昔は『見える』ことが普通だったのだ。
でも、今はそれが


『異端』





異端者は昔から虐められると相場で決まっている


俺も幼い頃からソレ等が見えた。

俺は人より賢い方だったから見えることを黙っていたため虐められずに何とか済んでいたが。






珍しく仕事を休むことが出来た。


俺は家でゴロゴロしていても良かったんだけど、何となく良い意味で何か有りそうだと思って外に出た。


普段は決して出ない外に。



空は澄み渡り美しい。
上を見ながら歩けば雲が共に歩いてくれるようで嬉しくなった。


空はいつ見ても美しいのだ。
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