‡宝‡
□着用拒否
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「……あ?」
「あのなぁ阿近…お前が鈍いのは知ってるがまさか此処までとは知らなかったぜ?」
ビキビキと青筋が浮くのが自分でも解った。
盛大な溜息をつきながら知った口を叩くこいつらが本気で憎い。
「まぁまぁ、そんな怖い顔しないで。私達は唯、鈍感な阿近さんを助けようと思ってるだけですから!」
…余計なお世話だ。
口に出す代わりに煙草に手を延ばす。
勝手に話を進めていく眼鏡娘…大声で話すもんだから続々と局員達が集まり始めている。
「先ず聞きますね。何で阿近さんはゴム付けるんですか?」
お前に恥じらいは無いのか。
「……中出したら、修兵の負担になるだろーが。性感染だって同性同士にゃ多い話…」
「はいっ、それ!!それを檜佐木副隊長に包み隠さず伝えて下さい!」
「はぁ?」
訳が解らない。
「解ってるじゃないですか!」とか言いながら俺をずいずい出入口に押していく眼鏡娘。
後ろの方で鵯州が心配して損した、とか抜かしているのが聞こえる。
喧嘩とも言えない出来事に胸糞悪いのはあるが、この場合、俺が謝りに行くべきなのか?
「テメェ等いい加減に…」
「良いですかっ!?檜佐木副隊長にさっき自分がいったことちゃんと伝えて下さいね!!」
「だから何で俺が」
「良いから速く行けっ!!」
「〜〜!解ったよ、行きゃいいんだろ…」
俺は修兵の霊圧を探り、ゆっくりと歩き始めた……
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「…行ったね、阿近さん」
「どんな面して帰ってくるのやら……阿近の奴、新薬作らなきゃいけなくなるんじゃないか?」
「んふふ…」